FRBのバランスシート縮小とは?

コラム:パウエル次期FRB議長、議会で見せた「匠の技」 | ロイター

(引用開始)

4兆5000億ドルに膨らんだFRBのバランスシートを現行ペースで縮小していく方針に賛成し、最終的に資産規模が2兆5000億─3兆ドル程度に落ち着くとの見通しを明らかにした

(引用終わり)

 

バランスシートとは、貸借対照表の意味だと思うのですがアメリカの中央銀行であるFRBがバランスシートの縮小を考えているようです。現在の4.5兆ドルから2.5兆~3兆ドルへということなので1.5兆~2.0兆ドルの縮小。つまり、33.3%~44.4%の資産を売却し、現金化するということなのでしょう。では、FRBの資産の内訳はどうなっているのでしょうか?

 

 

 

大和総研のレポート

http://www.dir.co.jp/research/report/capital-mkt/20170302_011782.pdf

 

(引用開始)

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(引用終わり)

 

FRBの資産は、MBSと政府機関債、国債が大半を占めるようです。MBSは、日本語でモーゲージ債権と言われ、住宅ローンなどの債権のようです。これらが売られるわけですから、米国債の価格が下がり、米国債の利回りが上昇する。また、住宅ローンの金利が上がり家を買いにくくなる。さらに、市中に出回るお金が減り、景気が悪くなる・・・などの影響が考えられるかもしれません。

 

そこで、FRBの資産縮小のペースとその影響度合いについて考えていきます。

 

米FRBのバランスシート縮小開始で何が起こるか | マイナビニュース

 (引用開始)

 米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、9月19-20日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)において、10月からバランスシート縮小を開始することを決定した

 

FRBによるバランスシートの縮小は、状況が大きく変化しない限り、ゆっくりと、そしてオートパイロットで行われる。とりわけ、最初の3か月は毎月100億ドルの縮小にとどまるので、債券市場の需給に与える影響は小さいだろう。 ただし、縮小幅は3か月ごとに100億ドル増額され、1年後には毎月500億ドルになる(その後は一定)。これは債券の供給量が年間6,000億ドル増えるということであり、米国の2016年度の財政赤字(=ネット国債発行額)5,850億ドルに匹敵する規模だ。市場は次第に債券需給の面を無視できなくなるのではないか。 

 (引用終わり)

 

FRBがここに書かれているように資産縮小を行えば、どういうスケジュールになるかまとめます。

 

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2018年10月から毎月500億ドル分の資産を売却。このペースで2020年9月ないしは2021年7月まで売却を続けることになります。この記事を書いている現時点では2018年2月なので2年8か月~3年6か月はFRBの資産売却につき合わなければならないことになります。

 

次は、FRBの資産売却の影響度合いです。

 

もう一度大和総研のレポートからです。

 

(引用開始)

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(引用終了)

FRB米国債保有割合は約15%なのでFRBの資産縮小が終了した時点で(米国債の発行量そのままで)保有比率は約8%~約10%になることが予想されます。また政府機関債やMBS保有比率は、同様に約11%~13%になることが予想されます。

 

米国債全体の約5%~約7%、政府機関債&MBSの約7%~約9%が2020年9月ないしは2021年7月までに売却されることになります。

 

 

米国債保有ランキング トップ20 日本は1年で約5兆円減少して2位 | ZUU online

 

このサイトによると、米国債保有ランキング1位の国は中国1.2兆ドル。2位が日本1.1兆ドル。3位のアイルランド0.27兆ドルと大きく離しています。

 

FRBの資産の1.5兆ドル~2.0兆ドルを売却するわけですが、この半分くらいが米国債なわけですから、中国が保有する米国債の大半を売却するに匹敵するほどの量であることがわかります。

 

 

【コメント】

アメリカ経済についてはよく分かりませんが、FRBはバランスシートの縮小について、この規模とペースが妥当だと考えているようです。最近、大きく株価が下落していますが、FRBの新議長にジェロール・パウエルさんが選ばれたことや雇用統計などの指標が良かったことから、FRBがこのような資産縮小を計画通りに行っていく確実性が増したと投資家は判断しているのでしょうか?

 

FRBはまだそれほど資産売却は行っていませんし、米国債の大きな売り圧力は何なんでしょうね?日本の米国債が売られているのであれば円高が進みそうですが、ひょっとしたら中国が急いで米国債を売っているのかも??

 

まぁ、一個人ではどうしようもないので与えられた情報からどこにどれくらい投資すればいいのか考えていくしかありません。しばらく傍観ですかね。個別株で魅力的な水準まで下がれば買いたいですけど、今のマクロ的な情報を考慮したらもっと下がってくれなきゃ買えないと思うところです。