集中投資と分散投資を考える

今日は、集中投資と分散投資について考えていこうと思います。いろいろなことを考える時、私は極端な例から考えることが多いです。例えば、1点投資を行った場合の影響を考えます。

 

 

●倒産する可能性を考えた1点投資

倒産確率というものは実際に目には見えないですし、絶対に分からないものですが、倒産確率が年間何%あるか分かるものとして考えます。

 

 

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現在の上場企業は3559件。リーマンショック時で倒産が一番多かった時の件数が45件。倒産する企業は決算書からある程度見抜くことができることを考えると、倒産確率1%は高い確率であるように感じます。

 

倒産確率が1%の企業に40年間1点買いをしても66.9%は資産が残っている可能性があります。どう感じられるでしょうか?私は意外と高いなという印象を持ちました。倒産確率が10%の企業は1点買いで投資し続けると厳しそうです。

 

●資産と年間貯蓄額から考える1点投資

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・「資産(万)」は、資産の額を表します。

・「半値時の損害」は、資産が半値になった時の損害を表します。

・「貯蓄年○万」は、年間に○万円貯蓄できる人が半値時の損害を埋め合わせるのに何年かかるかを表します。

 

資産額500万円で貯金額が年100万円の人は、例え1点買いによって半値になったとしても2.5年で損失を補てんできることが分かります。資産額10000万円で貯蓄額50万円の人なら損失を補てんするのに100年かかります。

 

資産が少なければ少ないほど、年間貯蓄額が多ければ多いほど、損失を補てんするのに少ない時間で済みます。逆に、資産が多ければ多いほど、年間貯蓄額が少なければ少ないほど、損失を補てんするのに長い時間がかかります。許容できる範囲は人によって違うと思いますが、極端な集中投資や分散投資を避けるための考え方に役立ちそうです。

 

●1点投資と複数投資の比較

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「銘柄数」はポートフォリオを何銘柄で構成しているかの数を表します。

「1銘柄が半値になった時の損害」は、1つの銘柄が半値になった時、ポートフォリオ全体が何パーセント下がるかを表しています。

「x-1銘柄との差」は、例えば、5銘柄時の損害は4銘柄時の損害と比較して何パーセントの差があるかを表しています。

 

この表を見ますと、ポートフォリオを構成する銘柄が多ければ多いほど、ポートフォリオ全体への影響が小さくなることが分かります。また、銘柄数が多いと、それ以上増やしてもあまり効果が得られないことも分かります。人によって許容できる範囲が違いますが、私自身は7銘柄を超えてくるとあまり効果が得られないように感じます。

 

 

 

●最後に

今日は、集中投資と分散投資をどう考えればよいか、1点投資の特質から3つの視点で考えました。3つの視点はそれぞれ論理的に間違いはないはずです。個人的には、間違いの無いことから出発して投資理論を構成していく考え方は大切だと思っています。ただ、それを利用する側は、それぞれ資産や貯蓄額の状況、目標達成までの期間や金額など異なりますので、方法が変わるのは当然のことだと思います。感じ方も違うでしょうし、それぞれが正解だと思います。人によって、集中投資が良い人もいれば、分散投資が良い人もいますし、逆に集中投資が悪い人もいれば、分散投資が悪い人もいるのだと思います。